久しぶり海外出張、とりあえずまた
机上で商売する人たちと
違って歩いて掘ってまさに男塾。
それでも癖で苦にならないのは
知らない商品、
世界を知りたいからでしょう。
まずはフィレンツェ開催見本市PITTI UMOと
その周囲トスカーナ工房行脚
御時勢なのか
戦略PRか写真意識して
不自然装い、
SNSして、
外人と写真撮って、
接待宴会イタ料理食べて、
日本でオーダー出来そうな
ブランドまわる、
観光にも見える日本業者も
激減。
周囲工房まわりはさすが世界的に確かな技術と
感性が凝縮してる素晴らしい人たちが多いので楽しい。
まずはSARTORIA FRANCESCO GUIDA工房、
朝5時起床で電車に
揺られて歩いて工房到着。
積み上げられた興味深いFABRICで歓喜。
いろんな国の人が弟子入りして頑張ってる清い。
夢追いかける人たちまっすぐで美しい。
心臓病患いながら生産に
向き合う姿が神々しい
巨匠サルトリア セミナーラ御大に
製品オーダーしに伺う。
工房も美術館のような建物と内装で
会うとわかるこの人の豊かな感性と
まじめでストイックな人柄、
沈んだ華やかさと削いだ
シンプルな佇まい緊張が
匠の積み重ねられた凄みを感じます。
ほとんど知られてないトスカーナの
ホレスティエールともいうべき
オールドモデル復刻依頼、
生きてるうちに購入されたしこれは
講釈がどうのこうのではなく本能で感じる
まさに美術品。
工房まわりの途中、高齢で
店をたたむという老舗名店に伺う、
圧縮陳列とごちゃごちゃした圧巻のDISPLAY,
棚に積み上げられたWILLIAM LOCKIEや
吊られたシュナイダー、クリサリス、
ローデンフライがこれまた神々しい。
ジャケット、コートのドレス類は
オリジナル〜。
こういう店出会うと服屋の
気骨さと誇りを感じます。、
日本ではもうこういう
いい店がなくなったな涙。
フィレンツェ名物といえば
羊飼いの毛玉生地カセンティーノ。
カセンティーノコートがアイコンと
言われる匠ベストルッチ伺う。
ヴェストルッチ本人は引退してるものの
スタイルは継承しつつトータルブランドとして
アップデート、長ポロ、パンツそして
アイコンのカセンティーノコートが素晴らしい。
また同グループのステファノベーメルも
個性放つ素晴らしい出来、
日本では百貨店イメージでよくないですが、
やはり奥深く、
ベーメルの沼が広がってます、特に
AUBERCYやガジアーノや
コルテのように最近一周してこういう
フォルムの靴に妙に惹かれます、
日本ではシュッとした
フォルムの靴はサラリーマンの
イケイケのイメージであまりかもしれませんが
洋服の合わせでは特に最近はまります!
人柄と独特なフィレンツェ彫りが
素敵なランファ―二に伺い、
あれこれ製品みて注文、好き嫌いは
ありますがこの感性もまさにトスカーナ。
フィレンツェ中心部のホテルで
商品持ってきてるブランドに伺う。
久しぶりな私と同い年スペイン老舗
USTO GIMENOの現当主と再会、
相変わらず体が大きく
温厚で優しい人柄がジェントルマン。
アイコンTEBA JACKETの
オールドモデルの復刻と
彼がOEMである某パリ名店と同モデルを
依頼乞うご期待。
コロナで亡くなった
ダルクオーレを継ぐ娘夫婦が仕切る
新生ダルクオーレに高級そうなホテルの
スイートで打ち合わせに伺う、
古代神殿のような豪華な
ゴリゴリのダブルベットが
洋服サンプルを押しのけて部屋中央に鎮座、
ここでアントニオちゃんのいない時間は
イタリア人の激しい夫婦の
営みが行われるのかと
想像するだけで改めて
ダルクオーレの官能的色気と抜け感の
バランス具合が好きになりました、
出来そうで出来ない不思議な洋服。
ダルクオーレのあの
何ともいえないフワフワ〜〜
嗚呼〜〜〜とした着心地と
支える身ごろのフィット具合が
やはり素晴らしい、
縫製はあいかわらず汚いけれど
ダルクオーレしかできない個性は
美しいフォルムと官能エンジンに似て
すぐ壊れるイタリア車
みたいでまさに魔性服。
今回はダサかっこいい本来モデルを
特別に復刻してくれるそうで感謝合掌です。
次に同じ豪華ホテルの片隅で
最近好評のSARTORIA FRANCESCO GUIDAの
ニットを作ってるトスカーナの
某実力派ニット工房展示会に行く。
イタリアの小さい工房特有の
いい加減さと偏屈具合と製品のムラ、
ミスが多いのがグィダも腹立つそうですが
ミラクル的素晴らしい製品を生み出すので
これまたすぐ壊れる
イタリア車のようなものだと
納得いかない自分に言い聞かせながら
製品説明を聞く、
こういうややこしい偏屈爺さんの工房系は
イタリア人同士で揉めて話つめて
作った渾身ものが特に素晴らしい〜
もうすぐSARTORIA FRANCESCO GUIDA別注
綿ニットも納品予定!
2023年01月25日
帰国しました1月25日より通常営業、英仏伊出張帰国後諸々ブランドオーダー受付中。イタリア編その1
posted by アントニオヨウフクテン at 11:30| 日記